ドローン国家資格

「DJI Mini 4 Pro」が日本の第二種型式認証を取得│ドローン機体×国家資格

2025.06.02
「DJI Mini 4 Pro」が日本の第二種型式認証を取得│ドローン機体×国家資格

小型カメラドローン「DJI Mini 4 Pro」が日本の第二種型式認証を取得

2025年5月23日、DJIの小型カメラドローン「DJI Mini 4 Pro」が、日本の国土交通大臣より第二種型式認証を取得しました。これは、一般消費者向けのカメラドローンとしては初の認証取得であり、4kg未満の機体としても日本初の事例となります 。

この認証により、操縦者が二等国家資格以上の無人航空機操縦者技能証明を保有し、必要な限定解除を受けている場合、人口集中地区上空での飛行、夜間飛行、目視外飛行、人または物件との距離30m未満での飛行、催し場所上空での飛行が認められることになります 。

つまり、ドローンにおける「資格取得の意味」「保有の意義」が明確なメリットとして優位に働く要素になるのです。








ドローンの「第二種型式認証」とは

ドローン機体における「第二種型式認証」とは、日本の航空法に基づき、無人航空機(ドローンなど)を特定飛行に使用するために必要な機体認証制度の一種です。
2022年12月の航空法改正で導入された制度で、主にドローンの安全性と信頼性を担保するために設けられました。

まず、日本の航空法では、以下のような「特定飛行」を行う際には、原則として国土交通大臣の飛行許可・承認が必要とされています。

・人口集中地区(DID)での飛行
・夜間飛行
・目視外飛行
・人、建物との距離30m未満の飛行
・催し場所上空の飛行
・危険物輸送や物件投下 など

こうした特定飛行を、より安全かつ効率的に行うために導入されたのが「型式認証制度」です。







第二種型式認証の具体的な内容

用途:主に個人や法人が、特定飛行を行う際に使用する量産型のドローンに対して適用される。


認証内容:機体の設計や製造、品質管理、ソフトウェア、耐久性、安全装置などが、国の定める技術基準に適合していることを検査し、認証を与える。


認証の効果:この認証を受けた機体を用い、操縦者が「無人航空機操縦者技能証明(二等または一等)」を持ち、必要な限定解除を受けている場合、特定飛行に関する国への個別の許可申請が原則不要になります。



第一種型式認証との違い

第一種型式認証は、より高リスクな用途(例えば、人が乗る空飛ぶクルマや高高度・長距離飛行など)向けで、より厳格な検査基準が適用されます。
第二種型式認証は、都市部やイベント会場でのドローン空撮のような中リスク運用を対象としており、より一般のユーザーに関係します。



第二種型式認証の実用面での意味

今回「DJI Mini 4 Pro」が第二種型式認証を取得したことで、ドローンユーザーが二等国家資格以上の技能証明を持っていれば繁華街の上空や夜間に空撮を行うといった行為を個別の飛行申請なしに実施でき、手続きの簡素化と業務のスピードアップ安全性の確保が期待されます。
第二種型式認証は安全性が保証された機体という国のお墨付きであり、これを前提にすればドローンの飛行自由度が高まり、特に商用・プロ用途の拡大において大きな意義を持つ制度と言えます。


「DJI Mini 4 Pro」の第二種型式認証概要

第二種型式認証を取得したDJI Mini 4 Proの概要は、次のとおりです。

型式認証書番号 第6号

型式名 DJI式DJI Mini 4 Pro型(英文表記:DJI Model DJI Mini 4 Pro)


■ 対応する特定飛行

①人口集中地区上空での飛行
② 夜間飛行
③目視外飛行
④ 人又は物件との距離30m未満での飛行
⑤ 催し場所上空での飛行









ドローン「二等国家資格」の実用的価値が向上

これまでは二等国家資格を持っていても、使う機体が型式認証を受けていなければ結局は飛行許可申請が必要でした。しかし、DJI Mini 4 Proのように第二種型式認証を取得した機体であれば、以下のような場面で二等国家資格以上の資格を保有していれば申請不要で飛行が可能になります。

・人口集中地区(市街地など)での空撮
・夜間の工場点検やイベント撮影
・目視外での調査飛行
・建物や人との30m未満での飛行(構造点検など)

二等国家資格の取得において「持っているだけ」ではなく「使える場面」が一気に増えることになり、今まで資格の実践的な価値として一等国家資格と二等国家資格のどちらを取得したらよいか迷っていたドローンユーザーは二等国家資格を選びやすくなりました。




業務・商用運用との相性が強くなる

とくに、ドローン業務においてはスピード感と安全性、法令遵守が求められます。
型式認証 × 二等国家資格のセットを備えることで、

「急な現場でも飛ばせる」
「取引先に説明が通りやすい」
「安全性と合法性が担保される」

という3つの実務上のメリットが得られます。これにより二等国家資格が「実質的な武器」として活用できる段階に入りました。








二等国家資格での具体的な実用例

DJI Mini 4 Proが第二種型式認証を取得したことで、ドローンパイロットに必要な「資格」との関係が明確に変わり、二等国家資格を取得しているドローンパイロットは特定飛行において飛行許可・承認が不要になります。
この制度上の連携により、二等国家資格の「実用価値」が飛躍的に高まり、ドローンパイロットとしての業務の幅や機動力が大きく広がります。
単に二等国家資格を持つだけでなく、それを“すぐに活かせる”時代になりました。


型式認証 × 二等国家資格 = 許可・承認が不要に

これまで、人口集中地区や夜間飛行などの「特定飛行」を行う場合、国土交通省への飛行許可・承認申請が必要でした。

しかし、DJI Mini 4 Proのように「第二種型式認証」を取得した機体を使用し、操縦者が二等国家資格を持っていて、必要な限定変更(例:目視外・夜間・DIDなど)を受けていれば、これらの特定飛行を原則として許可・承認なしで行えるようになります。


資格を持つことで得られる運用上のメリット

今回のように型式認証を受けた機体を使えば、ドローンの運用が次のように変化します。


・飛行前に毎回、申請を出す手間が省ける(時間も書類も削減)
・短期間の案件や突発的な撮影依頼にも即対応できる
・夜間・目視外・人混み上空など、今まで難しかった飛行が実現可能に
・法令遵守の信頼性が高く、業務案件に強くなる

二等国家資格によって「飛ばせる範囲」が一気に広がることも資格取得の大きなメリットになります。


技能証明(一等国家資格・二等国家資格)の違い

一等国家資格:より高リスクな飛行(例:補助者なしの目視外・第三者上空)向け。Mini 4 Proでは一般的に不要。

二等国家資格:業務や特定飛行を行う上で十分。Mini 4 Proを用いた都市部・夜間などの飛行にも対応。

今回のDJI Mini 4 Proの認証により、「二等国家資格」の活用価値が大きく高まったと言えるでしょう。
「無人航空機操縦者技能証明」(いわゆるドローン免許)を取得する意義が高まり、また実運用上の自由度が増すことになります。











「DJI Mini 4 Pro」が日本の第二種型式認証を取得まとめ

DJI Mini 4 Proが第二種型式認証を取得したことで、「二等国家資格」を保有している人は申請不要で都市部や夜間などでの運用が可能になります。
二等国家資格があれば、これまで制限されていた飛行の幅が広がり、特に商用・業務用途での活用において大きなメリットがあります。これは、単に「飛ばせる」というだけでなく、「すぐ飛ばせる」「確実に飛ばせる」ことに直結するため、二等国家資格取得の意義が格段に高まったといえます。


詳細については以下に掲げる型式認証取得済み機体の使用者へのガイダンス及び機体認証等に関する国土交通省公式ホームページの解説をご確認ください。


■ DJI Mini 4 Pro製品ページ:
https://www.dji.com/jp/mini-4-pro


■ 型式認証取得機種「DJI式DJI Mini 4 Pro型」使用者へのガイダンス:https://dl.djicdn.com/downloads/DJI_Mini_4_Pro/Guidance_for_TC_aircrafts_JP_v1.0.pdf


■ 国土交通省公式HP「機体認証等」:
https://www.mlit.go.jp/koku/certification.html


※現在市場に出回っているDJI Mini 4 Proは、型式認証取得前に生産されたものであるため、認証取得済み機体には該当しません。認証取得後に生産され、機体に型式名(DJI Model DJI Mini 4 Pro)および型式認証書番号(No.6)が表示されたものが、正式な認証取得機体となります。これらの機体の販売開始は、2025年6月中を予定しています 。


型式認証取得機体の第二種機体認証を受ける際には、一般財団法人日本海事協会を検査機関として選択する必要があります。
これは、DJIが同協会以外の登録検査機関には必要な情報を提供できないためです 。さらに、機体の運用に必要となる「無人航空機飛行規程」や「無人航空機整備手順書」は、「DJI Mini 4 Pro」の製品ページにて英語版が公開されており、後日、日本語版も参考資料として掲載される予定です 。


DJI Mini 4 Proの第二種型式認証取得は、一般消費者向けドローンの運用範囲を広げる重要な一歩となり特に都市部や夜間での撮影を行うユーザーにとって、飛行許可申請の手続きが簡素化されることで、より自由な空撮が可能となるでしょう。



ドローンの資格取得なら国土交通省認定登録講習機関「空ごこち」大阪校がおすすめ

「DJI Mini 4 Pro」が日本国内で第二種型式認証を取得したことは、同機体が国土交通省により安全性や電波性能などの基準を満たしていると正式に認められた証であり、特定飛行(例:人口集中地区での飛行、夜間飛行など)を行う場合には、二等国家資格以上の資格保有で申請手続きの簡略化や許可取得の迅速化が期待でき、業務利用における信頼性も高まることになります。

また、DJI Mini 4 Proは250g未満の機体でありながら高度な撮影性能と障害物回避機能を備えており、ホビー用途から業務用途まで幅広く活躍できます。
こうした高機能な認証済み機体を用いて国家資格を取得することは、今後ますます需要が高まる空撮や点検、災害対応といった分野で自らの可能性を広げるための確実な一歩です。

将来的な飛行制限の強化や制度変更に備える意味でも、いまこそ国家資格取得に踏み出すチャンスです!