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最新の農業技術を学ぶ!農業ドローン「AC101connect」の講習会を開催しました│ドローン×農業

2024.06.21
最新の農業技術を学ぶ!農業ドローン「AC101connect」の講習会を開催しました│ドローン×農業

こんにちは、ドロナビ編集局です。

近年、農業の効率化と生産性向上を目指す動きが加速しています。その中でも、農業ドローンの活用は注目を集めています。今回、私たちのドローンスクールでは、最新の農業ドローンであるAC101connectを使った講習会を開催しました。今回は、その講習会の様子をご紹介します。


農業ドローン「AC101 connect」とは?

AC101 connectは、株式会社NTT e-Drone Technologyが発売する農薬散布ドローンです。設計から開発、製造まで日本国内で行っている国産の農業ドローンとして有名です。

日本国内で設計・開発・製造されたということで、使い勝手がとても良いことが特徴です。日本特有の小さな圃場でも小回りが利くコンパクトなボディに、バッテリ1本で最大2.5haの散布が可能なパワフルさを兼ね備えています。また運搬時はプロペラ部を折りたたむことができ、軽自動車にも余裕で載せることができます。

AC101 connectを使用することで、広範囲の農地に対して、均一に液剤や粒剤を散布することが可能です。これにより、作業時間の短縮と農薬の無駄遣いを防ぐことができます。





ドローンスクール「空ごこち」を運営する通信系総合商社(株)アイテムは「AC101 connect」の正規販売代理店として、機体の販売だけでなく、機体の操縦にともなった講習とアフターサポートも行っています。
ドローンの導入を「操縦技術の体得」から「法規制などのドローンを取り巻く情報の会得」「実際に現場での利活用」まで、ワンストップでトータルサポート。
ドローンのビジネス利活用をゼロからご相談いただける体制を整えています。






農業ドローン講習の一部を紹介!

そもそも農業ドローン講習とはどのようなものなのか、また普通のドローン講習とは何が違うのか、をご紹介します。
AC101connectのような農業ドローンと、DJI MAVICシリーズのような空撮ドローンでは、大きく異なるポイントが3つあります。

1つ目は、「重さ」です。空撮ドローンでは重くても1kgほどしかなく、プロポからのコントロールも比較的クイックに反応します。一方農業ドローンは、バッテリや液剤を搭載した状態では25kg前後となり、非常に重くなります。
そのためプロポで飛行指示を出しても、慣性が働くため「急」のつく操作ができなくなります。そのため、まずはこの「重いドローン」の操縦になれる必要があります。

2つ目と3つ目は、「物件投下」「危険物輸送」の2つを行うという点です。物件投下や危険物輸送という単語を見ると、なんだかおどろおどろしいですよね。

「物件投下」というのは、飛行中のドローンから、何らかの物体を切り離して落下させる行為のことを指します。農業ドローンでは、タンクから液体や粒剤を撒く行為が物件投下に該当します。物件投下を伴う飛行は、飛行中にドローンの質量や重心が常に変化するので、操作が非常に難しくなります。そのため農業ドローンの講習では、実際に水を散布する飛行を繰り返し行います。

また「危険物輸送」というのは、農業ドローンのタンクに農薬を搭載させることを指します。農薬はきちんと取り扱えば安全なものですが、取扱いを誤ると危険が及ぶこともあります。そのため、農薬の効用をきちんと学び、安全な取扱い方について学ぶため、農薬のことを深く学ぶ学科講習も行います。

これらの「重さ」「物件投下」「危険物輸送」という、空撮ドローンにはない特性を学ぶためにも、農業ドローン講習は必須となります。






「AC101 connect」の操縦講習は、ドローンに触れたことが無いドローン初心者の方は5日間、民間資格や国家資格など何らかのドローンの資格を持っている方は3日間で講習を行います。
実技講習では、参加者が実際に「AC101connect」を操作し、実地さながらの操縦を行います。タンクには薬剤の代わりに水を搭載し、カラーコーンで区切られた領域に正確に水を散布する練習を行います。

今回は3名の方の講習がありましたので、その様子をご紹介いたします。
まず初めに講師がデモンストレーションを行い、その後参加者が実際に飛行操作を体験します。
初めてドローンを操作する方もおり、最初は緊張した様子でしたが、次第に楽しんで操作する姿が見られました。






これらの農業ドローン講習を受講し、学科と実技の試験に合格すると、「E.R.T.S.産業用無人航空機操縦技能認定農業コース」ライセンスが発行され、AC101 connectを飛行させるための許可・承認手続きを出すことができるようになります(農業ドローンによって求められるライセンスは異なります。他社の農業ドローンの場合は、その会社が指定する別のライセンスが必要になります)



まとめ

今回は、ドローンスクール「空ごこち」で行われた農業ドローン「AC101 connect」の講習の様子を、写真を交えてご紹介いたしました。
持続可能な農業の実現と、農業従事者の負担軽減を図る目的で、農業ドローンの問い合わせを多く頂いている状況です。
「AC101 connect」の、日本にあった機能と使いやすさは、農業現場での実際の業務において大いに役立ちます。今後も私たちは、このような講習会を通じて最新技術の普及と農業の効率化を推進してまいります。