
ドローンに関わる仕事がしたい!パイロットだけではない「ドローンエンジニア」という職業│ドロ…
ドローン技術の進展に伴い、「ドローンエンジニア」という職種が注目を集めています。ドローンエンジニアは、ドローンの設計、ハ…
夜間にドローンを飛行させることが可能になりました。
ドローンパイロットの皆さんは夜間にドローンを飛行させた経験はあるでしょうか。ドローンのランディングパッド(離着陸用マット)の見え方は、飛行環境や使用機体、さらにはカメラの性能によって異なります。
安全に飛行するためには、特にライトの使用とその視認性について理解することが重要です。夜間飛行をするときは、通常、ランディングパッド(離着陸場所)を照らすためにライトを使用します。
しかし、このライトは上空から見るとかなり小さな点になり、操縦者からはドローンをある程度視認できるものの、ドローンからランディングパッドを見るとどこに着陸すればいいのか見失いそうになります。ですから、何個かの明るいライトを使用し、着陸地点がわかりやすいようにすることが勧められます。
ドローンのランディングパッド(離着陸用マット)の見え方は、飛行環境や使用機体、さらにはカメラの性能によって異なりますが、主に以下のような観点から捉えることができます。
ドローンのランディングパッドは、単なる着陸場所としてだけでなく、機体の位置認識や安全性の向上に重要な役割を果たします。
DJIのような一般的な民生用ドローンでは、機体底部にビジョンセンサー(光学フローや下方カメラ)が搭載されており、離陸地点の模様やコントラストを記録しています。
このため、オレンジや黄色のHマークのあるランディングパッドは、機体にとって高コントラストで認識しやすく、自動帰還(RTH)や着陸時の精度が高まるとされています。
→ 無地の地面(芝・アスファルトなど)よりも、パターンのあるパッドのほうが「ここが目印だ」と判断されやすくなります。
ドローンのカメラで上空から見たとき、一般的なランディングパッド(直径50〜75cmの円形)は、10〜20m以上の高度になるとただの点や模様に見えるようになりますが、以下のような特徴があると視認性が維持されやすくなります。
・パッドの色が鮮やか(オレンジ、青など)
・中央に「H」などの明確な図柄がある
・周囲に白黒の縞模様など、強いコントラストがある
・反射素材や発光機能を備えている(夜間や曇天時に有利)
一方、周囲の地面が土・草・コンクリートで同系色だと、視認性は著しく下がります。
照明がない状況では、ランディングパッドの視認性は極端に低下します。多くのドローンは夜間飛行時にLEDライトやストロボを点けて飛行しますが、着陸時の地面確認には不十分なことが多く、ランディングパッド側にライトを設置することが推奨されます。
市販のパッドには、LEDリングライト付きの製品や、反射素材が縁に施されているモデルもあり、カメラがわずかな光でも認識できるよう工夫されています。
真上から太陽光が当たると、陰影によって模様が潰れる、あるいは反射して白飛びすることもあります。こうした状況では、ドローンの着陸時にセンサーが正しく読み取れず、数十センチずれて着地することもあります。
要因 | 視認性への影響 |
---|---|
色のコントラスト(地面との違い) | 高ければ高いほど良い |
模様の明確さ(Hマークなど) | パターンがあるほど有利 |
サイズ | 大きいほど遠くからでも認識しやすい |
周囲の環境(草地・コンクリ・砂利) | 単調な背景では目立ちやすい |
天候(曇り・直射日光) | 影や光の干渉で誤認されやすい |
カメラの画質(解像度・シャープネス) | 高性能機ほど視認しやすい |
フライト高度 | 高くなるほど見えにくくなる |
夜間照明の有無 | 照明がないと実質「見えない」 |
特に自動帰還(RTH)を使う場合、ランディングパッドの視認性が高いと「ピンポイント着陸」がより精密に行えるようになります。
ドローンによっては、下方カメラの映像をリアルタイムで見ながら手動で着陸するため、映像上に分かりやすい模様があると着陸が楽になるという操縦者の実感も多く聞かれます。
高速で下降中に見え方が変わる(遠くでは点、近づくと一気に模様が浮き上がる)ため、着陸精度を安定させるには、色・模様・反射性など、複数の工夫を組み合わせたパッドの使用が望ましいです。
ドローンのランディングパッドは、色彩・模様・光の扱いに工夫があることで、ドローンのカメラに「見えやすい場所」として認識されやすくなり、着陸精度や安全性の向上につながります。
特に自動着陸機能をよく使う方や、夜間・悪天候での運用がある場合は、視認性の高いランディングパッドを選ぶことが非常に重要です。
ここでドローンの夜間飛行に必要な法規制のお話。
撮影などでドローンを夜間に飛ばしたい、点検や設備管理業務など、昼夜を問わずドローンを飛ばさなければいけない、といった場合は多いと思います。ドローンの夜間飛行には、特別な規制や注意が必要です。
国家資格や認定資格を持っていなくてもドローンを夜間に飛ばすことは可能ですが、無許可で飛行させると航空法に基づき「50万円以下の罰金」が課される可能性があります。また、申請内容に虚偽の記載があった場合も処罰の対象となるため注意が必要です。
ドローンの国家資格「無人航空機操縦士技能証明」を取得して、一定の条件を満たしている場合は、許可申請の必要はありません。また、夜間飛行を楽しみたい場合は、資格取得時に限定解除の手続きを行う必要があります。
ドローンの夜間飛行に関する法規制は、日本では主に航空法によって定められており、2022年6月の法改正以降、100g以上の機体すべてが対象となりました。夜間飛行に関しては、飛行方法の特例に該当するため、原則として国土交通大臣の許可・承認が必要になります。
夜間飛行とは、日出から日没までの時間帯以外の飛行を指し、これに該当する場合は、以下のように飛行の承認申請が必要となります。
■ 航空法第132条の2第1項第5号
「夜間に飛行させること」が飛行の方法として制限されており、これを実施するには国土交通大臣の承認を受けなければならないとされています。つまり、夜間飛行をしたい場合は、
・ドローン情報基盤システム(DIPS)等を通じて「夜間飛行」の承認申請を提出
・承認された条件(飛行マニュアル等)に従って運用する
という流れになります。
夜間飛行を行うためには、以下のような安全対策を講じることが求められます。これは、国土交通省が公開している「飛行マニュアル(標準マニュアル)」にも明記されています。
① 夜間視認灯の装備
・機体の位置および姿勢が150m以上の距離から視認可能な灯火(ストロボ等)を装備する必要があります。
・単なる点灯ライトではなく、周囲に広がる高輝度のストロボライトが推奨されます。
② 飛行ルートの明確化と安全確認
・夜間は障害物が見えにくくなるため、事前に飛行エリアを下見し、障害物を把握しておく必要があります。
・運用マニュアルには、飛行ルートや緊急時の対応について記載し、操縦者や補助者が熟知している必要があります。
③ 操縦者・補助者の配置
・操縦者は基本的に目視範囲内(VLOS)で運用することが原則。
・補助者が配置される場合、その役割と通信体制が明確でなければなりません。
承認を受けずに夜間飛行を行った場合は、航空法違反となり、罰則(50万円以下の罰金等)の対象になります。
また、以下のような条件下では、夜間飛行が認められない(承認されにくい)ケースもあります。
・住宅密集地での飛行
・無人での自動飛行(目視確認・監視が不十分)
・申請書類に安全対策や飛行ルートの記載が不明確な場合
2022年12月からスタートした「レベル4飛行」(無人地帯での目視外・第三者上空飛行)では、機体認証や操縦者の資格(無人航空機操縦者技能証明)が必要ですが、夜間飛行もこの高度な飛行形態の一部として位置づけられます。
そのため、夜間飛行を補助者なしで目視外飛行したい場合は、以下の条件が必須になります。
・国土交通省の飛行許可・承認
・登録済み機体であること(機体認証済)
・操縦者が国家資格を有していること
・通信・監視・フェイルセーフの体制が整っていること
・航空法 第132条の2(飛行の方法の制限)
・国土交通省「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領」
・国交省作成「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行に係る許可・承認手続」
・DIPS2.0 ドローン情報基盤システム
夜間飛行を行うためには、航空法に基づく承認申請が必要であり、灯火の装備・飛行計画の明確化・操縦者の監視体制など、複数の安全措置が求められます。特にストロボなどの視認灯の性能は、承認を得る上でも運用上でも重要なポイントです。
安全を確保しながら夜間飛行を行うためには、法令順守と事前準備、そして適切な装備が不可欠であるという点を押さえておくことが大切です。
まず、夜間は視界が悪く、障害物や他の航空機との衝突リスクが高まるため、安全対策が特に重要です。ドローンにライトを装備し、飛行中の位置をはっきりさせることが義務付けられています。また、飛行前には、飛行エリアの地形や障害物を入念に確認することが必要です。夜間はGPSの信号が遮られる可能性があり、また、風や気温の変化によってドローンが予期せぬ動きをすることがあるため、操縦には高度な技術が求められます。
さらに、夜間飛行を行うには、国土交通省からの許可が必要です。この許可を取得するには、飛行計画や安全対策を詳細に説明し、審査を受ける必要があります。また、夜間に公共の場所や他人の敷地上空で飛行する場合には、プライバシーの保護や騒音問題にも注意を払う必要があります。
日本では、ドローンの夜間飛行は国土交通省からの許可が必要です。また、夜間飛行時には、ドローンの位置や動きを確認できるよう、ライトを点灯させる必要があります。その他、飛行区域や高度に関する制限も守る必要があります。
夜間は視界が悪く、障害物や他の航空機との衝突リスクが高まるため、特に注意が必要です。GPSや高度センサー、衝突回避システムなどの使用が推奨されます。また、事前に飛行エリアの地形や障害物を把握しておくことが重要です。
夜間飛行には高い操縦技術が求められます。昼間と異なり、目視での操作が難しいため、安定した飛行を維持するためのスキルが必要です。初めて夜間飛行を行う場合は、事前にシミュレーションや訓練を行うことをお勧めします。
夜間飛行を安全かつ法律に基づいて行うためには、しっかりとした準備と知識が不可欠です。
夜間飛行にはいくつかのメリットもあります。
まず、夜間は風が穏やかになることが多いため、安定した飛行が可能です。また、夜の風景は日中とは異なり、光の少ない状況や人工的な照明によって独特の美しさを持っています。これにより、夜景の撮影や特定のイベントでの映像制作において、日中では得られないような魅力的な映像を撮影することができます。
さらに、夜間は人や交通の動きが少なくなるため、日中に比べて混雑した環境での飛行リスクが低くなります。このため、特定の作業や調査を効率的に行うことができる場合があります。
総合的に見て、ドローンの夜間飛行は高いリスクと特別な注意が求められますが、そのリスクをしっかりと管理できれば、非常に魅力的で価値のある撮影ができますよね。
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ドローンの夜間飛行を行うには、特定の条件と許可が必要です。
まず、日本では、夜間のドローン飛行には国土交通省からの正式な許可を取得することが義務付けられています。これは、夜間は視界が悪く、他の航空機や障害物との衝突リスクが高まるため、安全を確保するための措置です。許可を得るには、飛行計画やその飛行が安全に行われることを証明するための詳細な情報を提供しなければなりません。
また、ドローンの操縦者には一定の技術が求められます。
特に夜間飛行では、視覚的な確認が難しくなるため、安定した飛行を維持するためのスキルが必要です。商業利用や特定の条件下での飛行には、資格が求められることもあります。この資格を持っていると、飛行許可の申請がよりスムーズに進むことが多いです。
加えて、安全対策が非常に重要です。
夜間には、ドローンにライトを装備して位置を明示することが求められます。飛行前には、飛行エリアの周辺環境や障害物を確認し、安全な飛行ルートを確保することが必要です。また、公共の場所や他人の敷地の上空での飛行には、プライバシーや騒音の問題にも十分配慮する必要があります。
ドローンの夜間飛行は、法律に従い適切な許可を取得し、慎重に準備した上で行うべき活動です。誰でも気軽にできるわけではなく、しっかりとした事前準備と法的手続きを踏むことが求められます。
特に夜間のドローン飛行については、あらかじめ、地方航空局長の承認を受ける必要があります。つまり、夜間にドローンを飛行させる際には、事前に適切な手続きを行うことが求められるのです。
ドローンを操縦することは楽しいだけでなく、技術的なスキルも必要とします。そして、それは法律の規制を理解し、遵守することも含みます。特に夜間飛行においては、ライトの視認性に加えて、法律に基づく飛行許可の申請という側面も考慮しなければなりません。
飛行の準備を整え、必要な許可を得ることで、夜空を舞うドローンが、闇を切り裂く光となり、壮観な風景を生み出します。
ドローンの操作は、常に安全と法律を意識して行われなければなりません。
ドローンは現在、娯楽、映像制作、航空写真、物流、農業、防災活動、監視、測量など様々な分野で利活用が始まっています。それに伴ってプライバシーや安全上の懸念、飛行制限区域の把握などドローンを飛行させるために必要な知識と安全な飛行技術の習得は必須です。
卒業制作や趣味の空撮、動画制作などでもドローンが活躍し、ビジネスでもホビーでも今後さらに活用用途が広がります。シニアの方や学生の方のご相談、女性のジョブチェンジなども、お気軽にご相談ください。
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