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みなさんこんにちは。ドローンナビステーション編集局の中の人です。
2024年4月11日にDJI AVATA2が発表されました。皆様の中には「待ちに待ったFPVドローンの真打がようやく発売された!」と喜んだ方も多いのではないでしょうか。
DJI AVATA2の紹介の前に、まずはFPVドローンの歴史をたどっていきたいと思います。
空撮用ドローンの歴史を紐解くと、主に2つの系統で進化を続けてきました。一つは、カメラクレーンを延長したような、従来の撮影方式から撮影場所の制約を開放するという系統です。こちらはDJI MAVICシリーズに代表されるような、ひたすら「ブレない」撮影を目指したものです。
では、もう一つの空撮用ドローンの系統は何かと言いますと、それがFPVドローンです。
「FPV」と似た言葉に、「FPS」があります。
ゲーム好きな人ならばCoDやBFなどがお馴染みかと思います。操作するキャラクターの視点に立って操作するあの方式を、そのままドローンに持ってきたのがFPVドローンと言えば分かりやすいでしょうか。
FPVドローンの特徴は、なんといっても映像の迫力です。FPSのゲームと同じように、まさしく自分自身が鳥になって空を飛んでいるような感覚の映像を撮影できるのが、最大の特徴です。
一般的にFPVドローンは、ゴーグルを掛けて撮影します。
その見た目から、かなり異質な印象を受けるかもしれません。ゴーグルを掛けて撮影するには理由がありまして、FPVドローンはあまりに動きが速いので、一般的なドローンのように手元のモニターを見ながら操縦するというスタイルでは体が反応できません。なのでゴーグルでカメラ映像を強制的に視界全面に固定し、身体の反応速度を最大限引き出すスタイルでの飛行となります。
また、FPVドローンの空からの映像と、身体を通してのプロポ操作がリンクすることにより、自分の身体そのものが空中を飛んでいるような錯覚を覚えるのも、また魅力の一つです。
FPVドローンパイロットの中には、FPVドローンを飛ばし始めてから、思考回路そのものが変化したと語る人もいるくらいです(身体の変化が、思考の変化につながるのでしょうか)。
FPVドローンと、通常の空撮用ドローンの違いを紹介した動画がありますので、そちらを見て頂くと分かりやすいと思います。
そんな、FPVドローンですが、一般の人が取り扱えない「2つの理由」が存在しました。一つは、基本的に自作で組み立てが必要なこと。もう一つは、操作が難しすぎることです。
この2つの障壁により、FPVドローンは「一般の人にはとても取り扱えない、玄人向けのものだ」という時代が長く続きました。
2021年。DJIがそんなFPVドローン業界に革命を起こします。それが「DJI FPV」の登場でした。
ちなみに「DJI FPV」というのは商品名です。ロードスターやMPVという一般名称をそのまま車種名にしてしまうマツダのような感覚のネーミングセンスですが、それくらい気合の入ったモデルだったのでしょう。
DJI FPVの画期的だった点が、「箱を開けたら完成品が入っていてすぐに飛ばせる」という点でした。それまでのFPVドローンは、ドローンパイロットが各々自分の飛行スタイルに合わせて組み立てるというのが一般的でした。組み立て不要ですぐに飛ばせるというのは、非常に画期的でした。また、日本の技適に対応した2.4GHzで、低遅延の映像転送を実現したDJIの技術力も当時は革新的でした。
ただし、「DJI FPV」には唯一の欠点がありました。それは、「大きくて重い」ことです。
組み立てタイプのFPVドローンの場合、その重さは、おおよそ100g~200gです。それに対してDJI FPVは795gでした。当時、私も実物を手に取って真っ先に思いました。
「重いよ!」
FPVドローンは、物によっては時速100kmをゆうに超えます(DJI FPVの最高速度は140 km/hです)。日本国内ではこれを自由に飛ばせる環境は限られるなぁ、というのが私の感想でした。
しばらくして、FPVドローンとしては第二弾の「DJI AVATA」がワールドリリースされました。この機種はDJI FPVと比較して、質量半分かつ本体一体型のプロペラガードもついており、DJI FPVの改良点を全て直してくれたような機種でした。
しかし、いつまで経っても日本国内のリリース発表がありません。DJIはついに日本市場を見切ったのかとの憶測が走りました。
DJI AVATA2は、そんな状況下で日本国内でもリリースが発表された、期待の星だったというわけです。いままで一握りのプロしか叶えられなかった、「鳥に成り切って空を飛ぶ」という夢が誰でも叶えられるドローン「DJI AVATA2」が、ついに発売されたことは、今までの歴史を知る人からすると非常に感慨深いものがあります。
先々代、先代と歴史を経て、DJI AVATA2は操作性も非常に洗練されました。モーションコントローラーで、より高度な撮影も直感的に行えるようになりました。組み立てのFPVでこのような撮影を行おうと思ったら、膨大な飛行経験が必要になります。
DJI AVATA2がどれほど画期的であったか、少しでも魅力は伝わりましたでしょうか。
ちなみにDJI AVATA2を飛行させるためにはゴーグルからの操作が必須なため、必然的に目視外飛行となります。特定飛行に該当するため航空局への申請が必要となります。
国土交通省認定講習機関「 空ごこち」大阪校は、ドローン製品販売店としてDJI社製品を中心とした機体本体、お得なセット商品、各種アクセサリーなどを取り扱っています。
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