HOVERAir X1 Smart│機体登録不要の超軽量カメラ付きドローン、日本限定モデル…
ドローンにおいて「重さ(質量)」は重要です。ドローンは100g以上の機体は「無人航空機」として扱われるため、法的な規制が…
大手ドローンメーカーと言えばまだまだ中国が強く、DJIは世界シェア70%を誇ります。
そもそもドローンは「あるといいかもしれない」といった漠然としたものではなく、ユーザー自身が「なくてはならない」となるような「ドローンを必要とする理由や目的」を作り出せるかどうかがシェアを伸ばすカギと言えます。
すでに世界にシェアを持っている海外ドローンメーカーと比べて日本のドローンメーカーは課題が多いのが現実ですが、日本の持つ独自の技術力やサービスで海外ドローンメーカーと差別化を図ることで飛躍が期待できます。
日本のドローンメーカーと言えばまず思い浮かぶのが、テラドローン、NTT e-Drone Technology、mazex、PRODRONE、TEAD、ヤマハ発動機、クボタ、Liberawarではないでしょうか。
その中でも株式会社NTT e-Drone Technologyは、NTTグループのドローン専業会社で、2021年2月にNTT東日本、株式会社オプティム、株式会社WorldLink & Companyの三者合弁で設立された、国内大手のドローンメーカーです。
NTT e-Drone Technologyの取り扱っているドローンは、農薬散布ドローンの『AC101connect』、点検や監視用途で使用される『Skydio2+』や『SkydioX10』のSkydioシリーズ、LTE上空利用に対応した『ANAFI Ai』やセキュリティ対策が強化された『ANAFI USA』のANAFIシリーズなどがあります。
また同社の運営するドローンスクール「E.R.T.S.」は、2017年6月から始まった国土交通省のドローンスクール制度の時代から運営を行う、国内最古参のスクールのひとつでもあります。同スクールではドローンの国家ライセンス講習を始め、NTT e-Drone Technologyで取り扱っている製品を中心に、農業コースや産業コースなど様々な講習を開催しています。
AC101connectは、NTT e-Drone Technology社が自ら設計したフライトコントローラを搭載する、国産の農薬散布ドローンです。
農薬散布ドローンと言えばDJI Agrasシリーズなどが有名です。海外製の農薬散布ドローンは日本製と比べて、価格が安い傾向にあります。海外製の農薬散布ドローンは世界中の市場を対象にしているため、必然的に出荷台数も多くなります。結果、量産効果で価格が抑えられるという仕組みです。
一見すると、価格が安いのならば海外製ドローンの方が良さそうに見えますよね? でもドローンの業界では一概にそうとは言えない、特殊な事情があります。
海外製のドローンは、当然のことながら世界中の圃場に合わせた設計となっています。
世界の圃場と日本の圃場を比べたときに、大きな違いのひとつに「圃場の広さ」があります。
国民一人当たりの農地面積を見てみると、アメリカは日本の38倍の広さを有します。ちなみにイギリスは日本の8倍、フランスは13倍です。世界的に見ても日本の農地は非常に極小と言われています(農林水産省「耕地及び作付面積統計」より)。
海外製の農薬散布ドローンは、数キロ先まで見渡せるような、広大な圃場を全自動で飛ばすことにおいて、非常に優秀です。具体的には、機体が大きい傾向にあったり、自動飛行機能が充実していたり、全方向の障害物センサーが付いていたりと、基本的に自立飛行での運用を前提としたような作りになっています。
大きな機体で、全自動で、障害物センサーまで充実している。一見すると良さそうですよね?
しかし日本の圃場では、必ずしもそれがメリットにならないケースもあります。例えば、圃場の広さが数十メートルしかなかったり、すぐ近くに民家が立っていたり、道路があったり、電柱があったり、圃場の形状が歪であったり……。狭い国土であるが故、全自動で自由自適に飛び回る、ということが難しいケースがほとんどです。
AC101connectは、自動航行の機能は有るものの、障害物センサーは付いていません。しかし、実際の現場で飛ばす場合は、これが非常に優位に働きます。
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農業用ドローンを扱っている人ならば、一度は聞いたことがある、「あるある」話があります。
『スペックだけを見て、運用する圃場の状況をよく考えずに、機能盛りだくさんのハイスペックドローンを導入した。実際に運用してみると、数メートル先の電柱や電線に機敏に反応してしまい、何度も急停止してしまう。結局、障害物センサーを全てOFFにして手動で飛ばしている』
というような事例も。
AC101connectは「正確な飛行性能」「軽量な機体」「均一な散布」などの基本性能を磨き上げ、日本の圃場ではあまり使われない過剰な機能は、極力省いた設計となっています。それにより、機体も軽くなり、飛行性能も向上し、結果的に取り回しの良い扱いやすい機体となっています。
もちろん、海外製ドローンの良いところもありますし、圃場や農作物によっては海外製ドローンの方が得意な分野もあります。重要なのは、「農薬散布ドローン」と一言で言っても、その機能や性質には大きな差があり、運用する圃場にあった機体を選ぶ必要があるということです。
その中でもAC101connecは、日本の多くの圃場で使いやすい設計となっています。これは「国産ドローン」の最大の強みですね。
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今回は株式会社NTT e-Drone Technologyのご紹介と、同社が開発・製造するAC101connecについて深堀してみました。
私たち株式会社アイテムでは、DJI Agrasシリーズの運用や、NTT e-Drone TechnologyのAC101connecの講習・販売・メンテナンスなども行っております。幅広い機材を扱っているからこその知見も備えておりますので、もしご興味がございましたらメールフォームよりお気軽にご相談ください。