ドローン国家資格

ドローンスクールは必要ない?通わなくてもよい2つの理由│ドローンスクール×資格取得

2025.01.17
ドローンスクールは必要ない?通わなくてもよい2つの理由│ドローンスクール×資格取得

ドローンの普及が進むなか、
「ドローンスクールに通うべきか?」
という疑問を持つ方が増えています。確かにスクールに通えば、操縦技術や法規制を体系的に学べるメリットはあります。しかし一方で、「本当に必要なのか」「独学ではダメなのか」と考える人も多いのではないでしょうか。

結論から言えば、目的や使用状況によっては、ドローンスクールに通わなくても十分に対応可能です。この記事では「ドローンスクールに通わなくても良い理由」を2つに絞って解説します。

1. 法律上、スクールの受講は義務ではない

まず押さえておきたいのは、日本国内においてドローンの操縦に関する免許やスクール受講は、必須ではないということです。

「無人航空機操縦者技能証明」(いわゆるドローンの国家資格)が導入されましたが、これはあくまで「特定飛行」(例:目視外、夜間、第三者上空など)を行う場合に必要になるものです。さらに、特定飛行を行う場合でも、国家資格がなければ絶対に飛ばせないというわけではなく、従来通り「飛行申請」を行えば、許可・承認を得ることは可能です。

つまり、人口の少ないエリアでの空撮や、法規に従った日中の目視内飛行であれば、スクールに通わなくても合法的に飛行できるのです。

また、国土交通省への飛行申請も、ある程度調べて手順を踏めば、個人でも十分対応可能です。現在ではマニュアルや申請書のひな型も公開されており、スクールに頼らなくても自己完結できる情報環境が整いつつあります。

日本の現行法では、ドローンの飛行に関して一定のルールが定められており、状況によっては以下のような 国土交通省の「許可・承認」が必要になる飛行方法(特定飛行)があります。

・夜間飛行
・目視外飛行
・人口集中地区での飛行
・第三者や建物の上空を飛行する場合
・イベント上空の飛行 など

このような「特定飛行」を行う際には、申請が必要で、許可・承認を受ける条件の一つに「技量・知識の証明」が含まれています。証明の方法は二通りあります。

ドローンスクールや国家資格などの修了証を提示する

独学や実務経験をもとに、自作のマニュアルを添えて申請する

つまり、ドローンスクールの修了証や国家資格が「あると申請がスムーズになる」ことはありますが、それが「なければ飛ばせない」わけではありません。
独学者でも飛行マニュアルを用意し、飛行ルールや安全対策をきちんと記載すれば、申請・許可は可能です。

また、趣味や副業レベルで、法律に則って「特定飛行」に該当しない形で飛ばすのであれば、そもそも申請すら不要なケースも多くあります。
したがって、ドローンスクール受講は法律上の「義務」ではなく、選択肢の一つであるに過ぎません。飛行内容や目的に応じて、必要かどうかを見極めることが大切です。




2. 独学でも実務レベルの知識と技術は習得できる

もうひとつの理由は、独学の環境が十分に整っており、実務にも対応可能なレベルまで習得できるという点です。

近年、YouTubeをはじめとした動画コンテンツ、専門ブログ、オンライン講座などを通じて、ドローンの操縦技術、法律知識、申請方法、安全管理などの情報が広く提供されています。これらのリソースを活用すれば、体系的に学ぶことも難しくありません。

また、実務で求められるのは単なる操縦技術だけではなく、撮影技術・映像編集・測量データの処理・点検報告の作成など、周辺スキルの総合力です。これらはスクールでは網羅的に扱われないことも多く、現場経験や独学の方が実用的なスキルに直結することもあります。

つまり、本当に必要なスキルは現場で学べる、あるいは独学でも十分対応できるという状況があるため、「スクールに行かない」という選択が合理的になるのです。

実際にスクールに通わなくても独学で技術を身につけられるという自信がある場合や、費用や時間に対して得られる価値が見合わないと感じている場合などが挙げられます。

現在はネット上に優れた教材や解説動画が豊富にあり、ある程度の操作技術や知識は独学でも習得可能です。特に趣味としてドローンを飛ばしたいだけであれば、法令や安全に関する基本を押さえた上で、スクールを利用しなくても十分楽しめるケースもあります。

業務で使う、特定の許可・資格が必要な飛行(例:第三者上空、150m以上、目視外など)を行いたい場合には、国土交通省が定める「登録講習機関」での講習を受けることが近道になる場合もあります。そういう場合は、ドローンスクールに通うことで面倒な申請手続きが簡略化されたり、効率よく必要な知識を得られるというメリットがあります。

要するに、「行かなくていい」と言えるかどうかは、ドローンを使って何をしたいのか、どのレベルの知識と技術を必要としているのかによります。趣味で自由に飛ばしたいだけなら、確かに無理にスクールに行く必要はないでしょう。ただ、商用や法律の関係が絡む場合には、あえて通ったほうが後々ラクになることもあります。


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そもそもドローンの国家資格は必要?

独学で飛ばせるなら、資格も必要ないのでは?
はい。資格の保有は必須ではありません。
車のように免許を取得していないと公道を走れないといった法律は、現時点ではドローンには存在しません。

ドローンの国家資格が必要かどうかは、使用目的運用する場所によって異なりますが、基本的にドローンを商業的に運用する場合や、特定の条件下で飛行させる場合には国家資格が必要です。
たとえば、日本では「無人航空機(ドローン)の飛行に関する規制」があり、特に以下の条件では国家資格が求められます:

商業利用:
ドローンを仕事で使う場合(例えば、撮影、調査、配送など)は、国土交通省が定める「無人航空機操縦士」の資格が必要です。

許可・承認が必要な飛行:
人口密集地上空や空港周辺など、制限がかかる空域で飛行させる場合、資格を持っていないと飛行が許可されません。

一方で、個人的な趣味や簡単な利用であれば、国家資格は必要ありません。たとえば、特定の飛行ルールを守れば、無資格でドローンを楽しむことができます。
結論としては、商業的な運用や高度な技術が求められる状況では国家資格が必要ですが、一般的なレクリエーションや制限された範囲での利用においては資格が必須ではないと言えます。


ならいらないですよね?
はい。なくても何も問題ありません。

ドローンの国家資格が必要とされる理由は、主に安全性、飛行規制、技術的な運用能力、そして社会的責任に関連しています。

安全性の確保
ドローンは飛行機やヘリコプターと同じように空を飛ぶものなので、安全性が最も重要です。無資格での運用が増えることで、事故やトラブルのリスクが高まります。資格を持つことで、操縦者はドローンの操作方法や緊急時の対応方法を適切に理解し、安全な運行ができるようになります。

法律や規制の遵守
ドローンには特定の飛行ルールや規制(例えば、飛行高度や飛行禁止区域)が存在します。国家資格を持つことで、操縦者はこれらの法律や規制を遵守する意識が高まり、許可を得ずに違法に飛行することを防げます。無資格者が規制を守らずに飛行するリスクを減らすため、資格が求められるのです。

社会的影響の最小化
ドローンの運用は人々の生活に直接影響を及ぼす可能性があります。例えば、事故やプライバシー侵害などです。国家資格を取得することによって、操縦者はその影響を最小限に抑えるための基本的な倫理や法的責任を理解することが求められます。

技術的なスキルの証明
ドローンの操作には、機体の特性や飛行環境に対する十分な理解が必要です。風や天候、障害物を避けるスキルが必要となり、資格を持つことでそれが確認されます。ドローンを適切に操縦できる技術が証明されていないと、操縦ミスによる事故が増えてしまうため、資格が要求されるのです。

商業活動の信頼性向上
商業利用においては、ドローン操作の信頼性が非常に重要です。資格を持っていることで、顧客や関係者に対して自分のスキルや知識が保証され、信頼性を高めることができます。特に、ドローンを使った空撮や物流などでは、予期しない問題を回避し、円滑な業務遂行が求められるため、資格が必須となります。

つまり、ドローンの国家資格は単なる形式的なものではなく、安全で信頼性の高い運用を実現するために必要不可欠とされているのです。




ドローンの国家資格を保有すべき理由

ビジネス的な視点から見ると、ドローンの国家資格を保有しておくことにはいくつもの戦略的メリットがあります。単に「飛ばせるようになる」以上に、ビジネスチャンスの広がりや差別化、顧客からの信頼獲得、法令順守といった点で大きな強みになるからです。

まず第一に、新たなビジネス市場への参入が可能になるという点。

たとえば、測量、インフラ点検、農業支援、物流、映像制作、不動産撮影といった分野では、ドローン活用が急速に進んでいます。こうした分野では、国家資格が業務遂行の前提条件となっているケースが多く、資格を持っていなければそもそも取引先や自治体から仕事を請けられないのです。資格があることで参入障壁をクリアし、競争の土俵に立つことができます。

次に、資格保有が信頼とブランド価値を高めるという面。

顧客は、無資格者ではなく、きちんとした訓練と試験を経た有資格者に業務を任せたいと考えます。特に企業間取引では「誰が操作するのか」「法的に問題ないのか」が問われるため、資格は一種の“品質保証”となります。これにより、取引先や顧客からの信頼を得やすくなり、安定した案件獲得につながります。

さらに、差別化と価格競争からの脱却という視点も重要。

ドローン市場は個人でも比較的簡単に参入できるため、価格競争に巻き込まれがちです。しかし、国家資格を持ち、法令やリスク管理に精通しているとアピールできれば、単なる“安い撮影サービス”ではなく、“専門性の高いプロフェッショナル”として高単価な案件を狙うことが可能になります。これは長期的なビジネスの安定性にも直結します。

また、法改正リスクへの対応力という点も大きなポイント。

ドローンの規制は年々厳しくなる傾向にあります。今は無資格でできる業務も、将来的に資格がなければできなくなる可能性は高いです。そのときになって慌てて資格取得を考えるより、先に取得しておくことで法改正にも柔軟に対応でき、長期的な事業継続が可能になります。

最後に、人材育成・展開の基盤になるという点。

自社でドローンビジネスを展開したい場合、資格を持った社員がいれば社内で人材教育がしやすく、組織的にドローン事業を回していけます。自社内にパイロットを抱えることができれば、外注コストも削減できますし、スピーディーな対応も可能になります。

ドローンの国家資格は単なる「技能証明」ではなく、事業戦略、信頼構築、市場拡大、人材戦略といったあらゆる面でプラスに働く、“投資価値のある武器”だと言えます。


ドローンの国家資格を取得したほうがよい人

ドローンの国家資格を取得すべきなのは、単にドローンに興味がある人というよりも、
「ビジネス活用の可能性を真剣に視野に入れている人」
や、
「法規制の壁を越えてより自由度の高い運用を目指している人」
です。もう少し具体的に言えば、次のような考え方や検討段階にある人は、資格取得を前向きに考えるべきと言えます。

副業や独立を視野に入れている人

たとえば空撮や動画制作を軸にフリーランスとして仕事をしたい、あるいは農業やインフラ点検の現場でドローンを使った新しいビジネスを始めたいと考えている人。このような人にとって、国家資格は「信頼を得るための看板」となり、営業や価格設定でも大きな武器になります。未経験からでも挑戦可能な分野ですが、無資格では入れない現場や制限が多いため、最初のステップとして資格取得を選ぶのは非常に合理的です。

すでに業務でドローンを使っているが、飛行制限の多さに不便を感じている人

現在の法律では、たとえば人口密集地での飛行や目視外飛行を行う場合、無資格だと事前の申請が必須で、手続きや審査に時間がかかります。国家資格を持っていれば、こうした手続きを大幅に簡略化でき、仕事のスピードと自由度が格段に上がります。業務効率を重視する人や、日々の現場での柔軟な対応が求められる人にとっては、資格取得は“時間を買う”ことに等しいとも言えます。

将来性のある分野に早くから投資しておきたいと考える人

ドローン市場の将来的な価値を認識している人や参入したいと考えている人は資格取得に向いています。ドローン市場は今後も拡大が見込まれており、法制度もそれに合わせて進化していきます。すでに政府は物流や災害対応への本格導入を進めており、「レベル4飛行」(有人地帯での目視外飛行)といった高度な運用は、有資格者でなければ扱えない領域です。

そうした次世代ドローンビジネスに関心がある人、または将来的に自社サービスとドローンを連携させたいと考えている経営者層にも、今のうちから資格を取得しておく価値があります。

社内でドローンを導入しようとしている企業担当者

自社内ドローンを担当している人なら、まずは自ら資格を取ることで、他の社員への教育や導入判断がしやすくなります。外注に頼らず内製化を目指す動きが進む中、社内に有資格者がいることはコスト削減や事業スピードの加速にもつながります。

国家資格の取得は「ただドローンを飛ばしたい」人ではなく、「その先にビジネスとしての活用や効率化、差別化を本気で見据えている人」が検討すべき道と言えます。将来の選択肢を広げたいなら、早めの一手としてドローンの国家資格保有は非常に意味のある選択です。




ドローンスクール受講はあくまでも選択肢のひとつ

ドローンスクールに通うこと自体は、間違いではありません。基礎を体系的に学びたい方や、国家資格を短期で取得したい方にとっては、有効な手段です。

しかし、「スクールに通わなければドローンを飛ばせない」「スクールに行かないと仕事にできない」といったイメージは誤解です。法律上の義務はなく、独学でも対応できる環境が整っている今、「通わなくても問題ない」というのは、十分に成り立つ選択肢だと言えるでしょう。

目的と予算、学習スタイルに応じて、「本当に自分に必要かどうか」を見極めることが、後悔しない選択につながります。







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ドローンの運用が一般化し、スクールの広告や国家資格制度の導入によって
「通わないと飛ばせないのでは」
「仕事にしたいなら必須なのでは」
と思われがちですが、実際には、スクール受講は法律上の義務ではありません

もちろん、ドローンスクールは、初心者にとって体系的な学習ができる有効な手段ですし、国家資格取得を見据えている場合や、飛行申請を簡略化したい人にはメリットが大きいのも事実です。しかしそれは、「スクールが必要不可欠」という意味ではなく、「学び方のひとつとして有効」に過ぎません。

現在では、インターネット上に豊富な教材・講座・経験者の情報があり、自分のペースで必要な知識と技術を身につけることも十分可能です
また、業務の内容によっては、ドローンの操作よりも、映像編集、測量データの処理、安全管理体制の構築といった、周辺スキルの方が重要になることも多く、それらは現場経験や独学による学習の方が適していることもあります。

したがって、「スクールを受講するかどうか」は、本人の目的・予算・学習スタイルに合わせて自由に選べるべきものであり、「通うべきか?」と考えるよりも、「今の自分にとって必要なことは何か?」を基準にして判断することが、もっとも合理的で無駄のないアプローチです。


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国土交通省:公式HP
無人航空機操縦者技能証明に関する法体系




「ドローンスクールに通ったほうが後々ラク」は事実

「ドローンスクールに通ったほうがラク」というのは、主に申請や資格取得の手間を減らせる点と、業務利用での信用につながる点にあります。

たとえば、国土交通省が定めた「特定飛行」をしたいとき。
つまり、人や建物が密集するエリア(DID)での飛行、夜間飛行、目視外飛行、イベント上空での飛行、高度150m以上の飛行などは、原則として国交省への申請が必要です。このとき、独学でドローンを学んだ人は、申請のたびに飛行経験や安全対策の説明、書類の準備が必要になります。手続きが煩雑で、しかも通るまで時間がかかることも多いです。

ところが、国が認定した「登録講習機関(=国交省の基準を満たしたドローンスクール)」で講習を受けて修了証をもらっておくと、それが技能証明や知識証明としてそのまま使えるようになります。つまり、申請の際に一部の書類作成が省略されたり、申請の通過がスムーズになったりします。これは非常に大きな時短と労力の削減になります。

さらに、業務でドローンを使いたい場合。
たとえば、空撮業務、点検業務、測量業務などを受注したいときには、「スクールを卒業しているかどうか」が発注側の信用判断基準になるがあります。
特に事故やトラブルのリスクが高い現場では、どこのスクールを出て、どのレベルの知識を持っているかが重要視されるのは事実です。

スクールに行かなくても飛ばすことはでき、ホビーでも十分楽しめますが、
「仕事にしたい」
「申請をラクに済ませたい」
「安全対策をきちんと把握したい」
と考えている方の場合は、
「スクールに行ったほうが早かった」
「スクールに行ったメリットが大きかった」
という場面が多々あることも受講する理由としては大きいと言えます。




「ドローンスクールは本当に必要?通わなくてもよい2つの理由」まとめ

ドローンスクールは、初心者が基礎知識を身につけたり、国家資格の取得を目指すための有効な手段であることは確かです。しかし、それは「必須」ではありません。
今や情報環境が整い、機体の性能も高く、独学でも十分に対応できる時代です。ドローンを仕事にするうえで本当に必要なのは、“飛ばすこと”よりも、“飛ばしたあとの活用スキル”と、現場での実践力です。

「スクールに行かないとダメだ」と思い込んでしまうその前に、自分の目的、予算、学習スタイルを冷静に見つめ直してみましょう。
スクールはあくまで選択肢のひとつ。
行かなくても、やり方次第でドローンを利活用する道は開けるのです。


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ドローンは現在、娯楽、映像制作、航空写真、物流、農業、防災活動、監視、測量など様々な分野で利活用が始まっています。それに伴ってプライバシーや安全上の懸念、飛行制限区域の把握などドローンを飛行させるために必要な知識と安全な飛行技術の習得は必須です。
卒業制作や趣味の空撮、動画制作などでもドローンが活躍し、ビジネスでもホビーでも今後さらに活用用途が広がります。シニアの方や学生の方のご相談、女性のジョブチェンジなども、お気軽にご相談ください。
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